竜の背のような耳納連山へ登ると、
史跡との出会いや山頂からの絶景が楽しめます!

2020.02.03

UPDATE

耳納連山・鷹取山

3201 発見タノシマル

耳納連山は、西端の高良山から、耳納山、発心山、鷹取山と、複数の山が脈々と東へ連なりできています。その中で最高峰となるのが、鷹取山。とはいえ、最高峰ながら標高802mと大変登りやすく、鷹取山登山は地元小学生の恒例行事となっているほどで、地域の人にとっては、身近な山。日常の中に溶け込んだ、大変親しまれている山なのです。

そんな耳納連山の魅力は、何といってもその”連なり”にあります。西から東へ25kmにも渡って連なる嶺々は、まるで屏風を立てたような壮大さ。他では見ることのできない美しさに驚かれる方も多くおられます。
実は、明治の文豪・夏目漱石も、そのひとり。久留米に頻繁に足を運び、高良大社から耳納連山を超えた山登りや、山から見下ろす筑後平野を眺め、一面の菜の花や桜見物を楽しんだとの記録が残っています。そして、その時の体験が、後の名作「草枕」に生かされているのだとか。風景に魅了されただけに留まらず、そこから素晴らしい作品が生みだされること、さすがだなと感じます。
ちなみに漱石は、「草枕」だけでなく、「高良山一句」として十の句も詠んでいます。その句より、漱石の歩いた山道は「耳納縦走コース」と「発心城コース」の約14kmであることが分かり、そこが「漱石の道」と命名されました。さらには、「高良山一句」の内五句を句碑に仕立て、建立もされています。句碑を巡りながら、漱石の愛でた景色を共に味わいつつ散策してみるのも、また素敵な体験となるのではないでしょうか。

耳納連山の山開き。登山の安全を祈願!

そんな耳納連山の山開きは、毎年5月の第3日曜日となっています。しっかりと安全が祈願され、この日をもって入山が可能となります。

耳納連山に用意されているのは、6つの自然歩道。整備がなされていることや、史跡・名勝地が多いことから、どの散策コースも大変人気です。また、山頂には山城跡があり、360度の展望が得られるのも嬉しいところ。夏はキャンプを中心に予定を立てたり、秋には紅葉を楽しんだり。ご年配、家族連れ、若者など年齢層に関係なく、幅広く楽しめる山となっています。

もちろんこの地域、各所でフルーツ狩りが楽しめます。ブルーベリーや巨峰、柿など、あらゆるフルーツが美味しく育ち、味わえますので、来られた際にはぜひそちらも、立ち寄ってみてくださいね。

鷹取山「ハンググライダー発進基地」
美しい筑後平野を眼下に!

耳納スカイラインより鷹取山へ向かうと、山頂から数百メートル手前に「ハンググライダー発進基地」という標識を見つけることができます。そこから中に入ると、ハンググライダーの離陸ポイントがあるのですが、ここが最高のビューポイント!
ハンググライダーのシーズンには混み合いますが、時期と時間を外せば、伸び伸びと広がる筑後平野をまるっと一望することができますよ。もちろん、優雅に飛び立つハンググライダーを見るのも、楽しいものです。

このように耳納連山は、楽しみ方が登山だけではないのも嬉しいところ。ハンググライダー以外にも、絶好のドライブコースが用意されています。
竜の背中のような耳納連山の尾根伝いにある耳納スカイラインは、まるで森の中に分け入っていくような感覚が味わえるドライブコースです。オススメは、その途中にある「展望台」。そこからは、田主丸町を挟んで流れる筑後川や、はるか遠くにそびえる宝満山が見渡せます。晴れた日には、なんと有明海や雲仙まで。緑豊かな山から眺める雄大な景色に、きっと胸打たれることでしょう。そしてもうひとつのオススメが、「久留米森林つつじ公園」。こちらもスカイラインの途中にあるのですが、園内に入ると、100種61000株の久留米つつじをはじめ、桜や楓など美しい花木がたくさん!四季折々違った顔があり、いつでも楽しめる公園となっていますよ。

句碑巡りに登山、ドライブと、あなただけの楽しみ方で、耳納連山や鷹取山を楽しんで欲しいと思います。

耳納連山・鷹取山

耳納連山(鷹取山頂)

住所 鷹取山 福岡県久留米市田主丸町森部
スポット情報は最新の情報と異なることがあります。

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