気候や地形、土壌と、フルーツを育てる環境に恵まれた田主丸。ぶどうに柿、いちご、いちじくと、さまざまに楽しむことができる町です。
しかし意外なことに、フルーツの定番ともいえるみかんを育てる農園は吉祥園を除いて他にはなく、吉祥園は、田主丸唯一のみかん狩りができる農園となっています。というのも、実はその昔、田主丸には多くのみかん農家があったのですが、減反政策により、次々と切り倒されてしまったという歴史があるのです。辛い時期を乗り越え、守り抜かれたみかんが、吉祥園に残る木々、ということに。美味しい実りの奥には、大変な日々が刻まれているのです。
そんな吉祥園では、とある嬉しい現象が起こっています。それは、「みかん狩りと柿狩りが同時にできてしまう」ということ!通常だとズレてしまう収穫時期なのですが、吉祥園が高地に所在しているということで重なっているという、なんとも嬉しい、お客さま思いの立地!
1度で、2度美味しい吉祥園。秋~初冬の恵みを、ぜひ、味わいに来てくださいね!
みかん狩りと柿狩りが楽しめるのは、10月下旬~11月下旬です。
この頃は気候も良く、山肌では紅葉も色づきはじめる頃。美しい山辺で、ゆったりとした時間が過ごせる、行楽にもベストなシーズンです。
みかん狩りで味わえる品種は、おきつと宮川。小ぶりで皮が少し固いのですが、そこに、素晴らしい香りと甘味と酸味がたっぷりと詰まる、大変美味しいみかんです。年配の方には、「子どもの頃に食べた味」と言って頂けることも多く、人気の品種。
皮色が濃く、きめの細かい物が美味しいそうなので、参考に探してみてくださいね。
お値段は、1㎏ 300円です。
そして柿の品種は、富有柿。こちらは、定番の品種ですね。
吉祥園では植木業も営まれているということもあり、際立つのが柿畑の美しさが!見渡す限り整列する柿の木に、息をのむお客さまも。
お値段は、1㎏ 500円です。
このみかんと柿、両方に言えることなのですが、よく見ると、皮に小さなキズがついています。これはなんと、花の蜜を探し求めたミツバチの足跡!まだまだ実が小さくか弱い頃についた足跡が、成長に伴って大きくなり、キズのように見えるのです。
つまり、このキズこそが、減農薬の証!
見栄え主体で考えるとNGなのかもしれませんが、吉祥園では、これこそが自信を持ってオススメできるOKのサインなのです。
吉祥園ではしいたけ狩りもすることができます。
原木にぽこぽこと姿を見せるしいたけは丸っこく、なんとも可愛いもの!それに、原木からぽこっともぐ感触は、ちょっと気持ちがいい!可愛い姿を見て、もぐ楽しさを知れば、しいたけが苦手なお子さまも、もしかすると好きになってくれるかもしれません。
もちろん、しいたけが大好きな方にとっては、格別のご馳走になること間違いなし!もぎたてのしいたけの香りや美味しさは、例えようもないものですから。
ただし、しいたけ狩りは、育成状況に左右されてしまう状況です。そのため、来て頂いたときに確実にできるとお約束することはできません。「運が良ければ収穫が可能」ということで、ご理解頂ければと思います。
吉祥園には、年間1,000人ものお客さまが来園されます。多い時には、1日で100人が来られることも。海外からのお客さまも増えてきており、幅広くいろいろな方とお話しできることは、大変幸せなことだとおっしゃる園主。中には毎年来て下さるお客さまもおり、小さかったお子さまが年々成長していく姿を見守っていけることも、喜びのひとつなのだそうです。
看板犬のこゆきちゃんがいて、笑顔で待っていてくれる吉祥園の方々との触れ合いは、まるで実家に帰ってきたかのような感覚にもさせてくれますよ。